2023.09.01

健康コラム

9月健康コラム: ロコモティブシンドローム

皆さん、ロコモってご存じですか?
運動器の障害のために立ったり歩いたりするための身体能力(移動機能)が低下した状態を 「ロコモティブシンドローム(ロコモ、または運動器症候群)」といいます。
英語で移動することを表す「ロコモーション(locomotion)」、移動するための能力があることを表す「ロコモティブ(locomotive)」からつくった言葉で、ロコモとはその略称です。ロコモが進行すると、将来介護が必要になるリスクが高くなります。

便利な移動手段の多い現代社会では、ロコモは人生の早い時期から現れます。日常生活に支障はないと思っていても、ロコモになっていたり、すでに進行したりしている場合が多くあることがわかっています。

あなたももしかしてロコモ?
ロコモに該当するかどうかは「ロコチェック」を使って簡単に確かめることができます。

7つのロコチェック
1.片脚立ちで靴下がはけない
2.家の中でつまずいたりすべったりする
3.階段を上がるのに手すりが必要である
4.家のやや重い仕事が困難である(掃除機の使用、布団の上げ下ろしなど)
5.2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難である(1リットルの牛乳パック2個程度)
6.15分くらい続けて歩くことができない
7.横断歩道を青信号で渡りきれない

いかがでしたか?7つの項目はすべて、骨や関節、筋肉などの運動器が衰えているサインで、1つでも当てはまればロコモの心配があります。
当てはまった方は、該当項目ゼロを目指して、大丈夫だった方はロコモ予防のために、ロコトレ(ロコモーショントレーニング)を始めませんか。
片脚立ちやスクワットなどどこでも簡単に行えるもので、バランス能力をつけ、下肢筋力を鍛えることができますよ。

下記で紹介する資料(からだPlus)に体操について詳しく記しています。是非毎日の生活に取り入れてください。

食生活でもロコモ対策!「さあにぎやかにいただく」
せっかく運動をしても食事をきちんととらなければ、やせて筋肉が減ってしまいます。
筋肉の量を増やし、筋力を高めるためにはその材料となるたんぱく質をとることが大事ですが、たんぱく質だけでなく、エネルギーが不足すると、
やせて筋肉が減ってしまいます。エネルギー源となる炭水化物や脂質をしっかりとっておくことも大切です。
1日3食主食とたんぱく質、野菜を揃えてとりましょう。
また骨を強くするカルシウム、ビタミンD、ビタミンKなどもしっかりとりましょう。
多くの食品をとるために「さあにぎやかにいただく」という合言葉をご紹介します。
さかな、あぶら、にく、ぎゅうにゅう、やさい、かいそう、いも、たまご、だいず、くだものの頭文字をとりました。

イラスト.jpg
これらの食品を毎日まんべんなくとることでバランスの良い食事に繋がります。毎日摂取している食品の数が多いほど歩行速度が高いことが、東京都健康長寿医療センターから報告されています。

骨や筋肉の"素"は毎日の食事から。きちんと食べてロコモに負けない身体をつくりましょう。

私が勤務しているなの花健康クラブでは、地域の皆さまの健康寿命延伸のため、管理栄養士による健康測定会やインストラクターの資格を持った社員によるノルディックウォークイベントを行っています。四季折々の自然の中、太陽の塔を見ながら皆で万博公園を歩いています。とても気持ちいいですよ。これからの季節、運動と食事でロコモ予防を!楽しんでできることから是非取り組んでみてください。

「からだPlus運動と食事でロコモ予防」
https://www.nanohana-ph.jp/plus/img/a62a4b6123a799e053e14d8b50a7c09951ab1100.pdf

参考: ロコモONLINE 日本整形外科学会 ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイト

株式会社西日本 上野 みどり(管理栄養士)


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