地域医療・
学術活動Community Healthcare ・
Academic Activities
地域包括
ケアシステムの構築

なの花薬局では、地域包括ケアシステムの構築に向けて、地域ケア会議などを通して医師・看護師・ケアマネジャー・施設職員など多職種との密な連絡・連携を積極的に図っています。「地域薬局」として長年に渡り注力してきた在宅訪問では、訪問時に患者さまの服用状況・体調変化などを確認し、医師をはじめとする多職種に訪問指導内容を報告。多職種間で情報共有を行い、患者さまの療養生活をしっかりとサポートします。また、医師の往診に同行し、リアルタイムに情報を共有したり、薬学的アプローチを行い、患者さまの生活パターンに応じた処方提案・処方設計を行います。さらに、患者さまの退院時カンファレンスやサービス担当者会議に参加することによって、入院から在宅療養への移行をシームレスに対応し、患者さまが安心して療養生活をおくれるように継続的に多職種との連携を図っています。



学術的な取り組み

医療分野の研究発展および国民の医療・健康増進への貢献、そして薬局薬剤師として地域の患者さまに還元するために、“医療人”として一人ひとりが高い専門性を発揮する必要があります。その取り組みの一環として、各種学会への積極的参加や学会発表を行っているほか、教育機関や医療機関との共同研究なども行っています。
全社員が臨床研究に関する正しい知識を学ぶための動画を制作し、初学者から上級者までレベルに応じたコンテンツを配信。日頃の研究成果を発表する場として開催している社内の「なの花フォーラム」や各種学会などへの発表をサポートするために、城西国際大学薬学部臨床統計学 山村重雄特任教授にご協力いただくなど、基礎からしっかり学んで適切に研究を進められる人材を育成しています。
臨床研究の指導に関わる方(メンター)を対象として、『臨床研究の意義・基本的知識を提供することで共通認識を持ち、研究実施者に指導(メンタリング)を行うこと』を目的とした研修を実施。参加者は研究実施者に対して計画段階からメンターとして関わり、研究初心者でも適切に進められるような体制を整えるとともに、指導ができる人材を育成し、より専門性の高い研究者の輩出を目指しています。
京都大学特任教授の福原俊一先生(福島県立医科大学副学長/Johns Hopkins大学客員教授)をはじめとする一流の講師陣を迎え、研究活動を通じて課題解決能力・ロジカルシンキングを習得し、現場において、薬物療法の最適化を実践かつ後進を育成することのできるプロフェッショナル集団を個々のレベルに合わせて養成しています。
学会・学術集会名 | 賞名 | 賞演題名 | 受賞者 |
---|---|---|---|
第12回 日本くすりと糖尿病学会学術集会 | 優秀演題賞 | 「保険薬局薬剤師における「2型糖尿病の薬物療法のアルゴリズム」の患者への適用経験と関連因子の探索:横断研究 」 | 株式会社なの花西日本 なの花薬局新倉敷駅前店 土山 茜 |
第83回九州山口薬学大会 | 大会賞 | 「高齢者における語音聴取の程度とポリファーマシーの関連について」 | 株式会社永冨調剤薬局 永冨調剤薬局はさま店 加藤 沙苗 |
オプトアウトについて
当社では、患者さまの治療の質の向上、薬剤師の専門性の強化、そして医療全体の発展を目指して、実際の診療を通じて得られた情報を活用した「臨床研究」を積極的に実施しています。研究の過程で患者さまの診療情報等を利用させていただく場合がございますが、個人情報の管理には十分に配慮し、以下の方針に基づいて適切に取り扱っています。
〇オプトアウトとは
臨床研究のうち、患者さまへの侵襲や介入(治療や体への負担をかける行為)を伴わず、診療記録等の情報のみを用いる「観察研究」については、国の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」により、必ずしもご本人への同意(インフォームド・コンセント)を得る必要はないとされています。その場合、研究の目的や内容を事前に公開し、患者さまがご自身の情報利用を拒否できる機会を設ける必要があります。この手法を「オプトアウト」と呼びます。
当社では、店舗内に「オプトアウト一覧」ファイルの設置および当ウェブサイトに掲載し、公開しています。
〇診療情報の研究利用について
患者さまご自身の診療情報が臨床研究に利用されることを希望されない場合は、薬剤師またはスタッフまでお知らせください。該当する研究内容は、「オプトアウト一覧」にてご確認ください。
〇個人情報の管理について
当社が実施する臨床研究では、患者さまを直接特定できる個人情報(氏名、住所、連絡先など)は、研究に使用する前に削除しています。また、研究成果を学会や論文などで発表する際にも、個人が特定される情報は一切使用いたしません。
〇他医療機関との情報共有について
他の医療機関と連携して研究を行う場合も、個人情報保護を最優先し、患者さまを特定できる情報は共有いたしません。
オプトアウト一覧
研究責任者 | 所属機関 | 題名 |
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松岡 咲 | なの花東日本 | 薬局薬剤師が病院研修に参加し薬局で患者に還元できた事例の報告 |
前田 有斗 | なの花九州 | 薬薬連携によるシックデイルールの統一と糖尿病患者への運用 |
奥井 裕一 | なの花北海道 | 点眼用炭酸脱水酵素阻害剤が重篤な腎障害のある患者へ与える影響 |
小川 温子 | メディカルシステムネットワーク | 地域住民におけるオーラルフレイルと歯科定期受診の調査 |
逢坂 祐志 | なの花北海道 | セマグルチド錠服用患者における服薬状況、アドヒアランスの実態調査 |
山下 祥史 | トータル・メディカルサービス | 保険薬局に来局するCKD患者の実態調査:記述的横断研究 |
池端 佳代 | なの花北海道 | フェムケアイベント(女性の体と健康についてのイベント)を通して見られる女性達の意識調査と臨床推論 |
蔵所 清里 | なの花西日本 | なの花健康クラブにおける多職種コラボイベントに対するニーズの実態調査:記述的横断研究 |
高田 麻衣 | トータル・メディカルサービス | 事務スタッフによる「かかりつけ薬剤師」制度の推奨活動が患者の同意取得に与える影響の調査 |
松木 史 | なの花西日本 | 小児患者における診療科ごとの抗菌薬処方実態:記述的横断研究 |