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2023.07.24

薬剤師の知識

薬剤師の業務はAI活用でどう変わる?未来の医療を考えよう

目次

こんにちは!なの花薬局の森田です。

発達したAI技術はさまざまな仕事の分野で活用されています。
薬剤師も同じで、これからどんどんAIの活用が進んでいくと考えられています。

薬剤師の仕事の中でもAI活用が積極的に進められ、大きなメリットを得る分野がある一方、AIにはできないこともありますし、薬剤師に求められることも変化してきています。

今回のコラムでは、薬剤師の仕事に対するAI活用の影響について解説。
AIを導入するメリットや注意点を始め、現在の薬剤師の業務がAI活用によってどう変わるのか、また、AI時代に求められる薬剤師の役割についてもお話しします。

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AI時代到来!まずは現在の薬剤師の代表的な業務を確認

近年のAIの進化は目覚ましく、さまざまな分野で導入が進んでいます。
仕事の分野でもAIの活用は進み、今後十数年で半数近い仕事がAIに置き換わるともいわれています。

AIが薬剤師の仕事にどのように影響するかを考える前に、まずは薬剤師の代表的な業務にはどんなものがあるのかを確認しましょう。

調剤業務

処方箋を基に必要な薬を取り揃える業務です。
薬の内容によっては粉砕や軟膏の混ぜ合わせ、一包化なども行います。
処方箋の内容について医師へ確認することも含まれます。

服薬指導

患者さまへ薬の説明をしながら正しい服用方法を指導します。
薬の効果・効能、副作用や飲み合わせによるリスクなどを伝えるとともに、患者さまが効果的かつ安全に正しく服用できるように患者さまの状態をお聴きしながら説明します。

薬歴管理

お薬手帳などを活用し、患者さまへのこれまでの薬の処方状況や併用薬の管理、服薬中の体調変化の管理などを行います。

患者さまが安全に服薬し、体調を整えていくためにも大切な業務です。

事務業務

薬剤師としての専門業務に付随して、データの打ち込みや登録、在庫管理、料金計算、書類の管理といった事務業務も発生します。
職場によっては、患者さまからの問い合わせ対応や受け付け業務などがあるケースもあります。


AI導入で薬剤師の仕事はどう変わる?

薬剤師の仕事も、一部業務ではすでにAIの活用が進められています。AIは大量のデータを素早く正確に処理することや、データに基づいた単純作業などが得意なため、特に以下のような業務範囲ではAIが効果的に活用できると期待されています。

AIで変わる薬剤師の業務① 調剤業務

必要な作業や行動が決まっている業務はAIの得意分野です。
軟膏や水剤の必要量を正確に測ったり、散剤を適切に調剤したりなど、正確性を求められる業務にはAIの活用は向いています。

AIで変わる薬剤師の業務② 薬歴管理

患者さまの過去の処方データを管理する薬歴管理では、AIを活用することで、過去のデータや情報と照らし合わせ、服薬による副作用や併用薬の相互作用などを判断することができます。

AIで変わる薬剤師の業務③ 事務作業

在庫管理や文書作成、計算、記録、受付など、ほとんどの事務作業はAIに任せることが可能です。
データベースの作成と管理もリアルタイムで手間なく処理が可能となります。



現状、薬局業界は慢性的な人手不足や後継者不足といった課題を抱えています。
AIがより薬局業務に介入するようになれば、課題の改善も期待できます。

薬局業界の現状とこれからについて、下記のコラムで詳しくご紹介しておりますので、あわせて参考にしてみてくださいね。
薬局業界の現状や今後の動向について知ろう!


AIを薬剤師業務に導入するメリットと注意点

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薬剤師業務にAIを導入・活用するメリットは以下が考えられます。

  • 業務効率化
  • 正確性の向上
  • 人件費の削減
  • サービス品質向上

今まで薬剤師が行なっていた仕事をAIに振り分けることができれば、同じ業務量も少ない人数でこなすことができ、業務効率がアップ!
正確性では人間よりもAIの方が優れているため、ヒューマンエラーやうっかりミスなどを減らして患者さまの安全性をより高めることができるでしょう。

また、AIに仕事を振り分けて薬剤師の作業負担が減ったぶん、患者さまへの服薬指導やコミュニケーションなど対人業務に時間と労力をかけられるようになり、サービス品質の向上が見込めます。

AI導入・活用の注意点

AI導入にはAIツールを導入する初期費用、活用・維持するためのランニングコストがかかります。
また、AIツールを効率的に活用するためには、一定の知識も必要なため全てAI任せというわけにはいきません。

さらに、薬歴などの情報には個人情報やプライバシーにかかわる情報も多く含まれているため、情報セキュリティ対応やプライバシーの保護にも細心の注意が必要です。


AI時代に薬剤師に求められる業務と役割

現時点では、AIは情報処理や単純作業は、素早く・正確に対応できますが、「人とのコミュニケーション・共感」「創造的な作業」などには向いていません。

そのため、AIが代替できない薬剤師の業務としては、コミュニケーション能力や共感性、患者さまへの寄り添いが重要となる服薬指導が代表的なものでしょう。

服薬指導は、薬の特徴や飲み方の説明をするだけではありません。
患者さまの状況や既往、不安などを聞き取り、信頼関係を築きながら、治療や健康維持のためのより良いアドバイスを行う業務で、個別のケースに臨機応変に対応し、患者さまの気持ちに寄り添うことが求められます。

2019年4月の厚生労働省による「調剤業務のあり方について」では、薬剤師の本質的な業務として「適切な医薬品の提供」から「安全に正しく薬を飲んでもらうための服薬指導」など対人業務を充実させていくべきであることが示されています。

また、処方箋の内容が適切であるかを確認する「薬剤監査」も、薬剤師が責任を担うべき業務です。
場合によっては医師へ直接連絡して確認する必要もありますし、薬は命にかかわる問題のため、最終的には人による確認が必要となります。

今後、薬剤師は患者さまとコミュニケーションを取りながら健康維持のサポートをしていく役割がさらに求められると考えられます。

薬剤師の役割や業務について理解を深め、キャリアプランについても考えてみましょう。
こちらのコラムでもキャリアプランを考えるヒントをご紹介していますよ。
薬剤師に求められる役割とは?活躍の場ごとの役割もチェック!
薬剤師のキャリアプランとは?プランの立て方やパターンをご紹介


薬剤師業務がAI活用で効率的に!対人業務の重要度はUP

近年、目覚ましい進化をしているAI。
さまざまな分野に導入が進められ、それは薬剤師の仕事に対しても同じです。

薬剤師の代表的な仕事として調剤業務や服薬指導、薬歴管理、事務業務などがありますが、分野によってはすでにAIの導入・活用が進んでいます。
現時点でAIは高速・正確な情報処理、単純作業が得意なので、調剤作業や薬歴データの管理、文書作成や計算、記録、在庫管理といった業務では、AIを効果的に活用できるでしょう。

今まで薬剤師が行ってきた業務をAIに振り分けるのは、業務効率化、正確性向上、人件費の削減といったメリットがあります。
また、薬剤師の作業負担が減ったぶん、お客さまとのコミュニケーションなどに時間をかけられるようになり、サービス品質の向上も見込めます。

一方で、コミュニケーション能力や共感性などはAIには備わっておらず、薬剤師が担うべき分野です。
今後は、患者さまと信頼関係を築きながら健康維持のためのアドバイスやサポートをするような対人業務が薬剤師の仕事として重要性を増し、さらに求められていくでしょう。

なの花薬局では、薬剤師の就活に役立つ情報を随時発信しています。

薬剤師を目指す方や薬剤師の働き方について疑問がある方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!

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