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2022.12.23

なの花ワークスタイル

在宅でも、最良の医療を提供したい。 在宅医療のリアル、お伝えします。

こんにちは!なの花薬局の上野です。今回は、在宅医療に深く関わる薬剤師の早川さんにお話を伺いました。薬剤師の仕事場は、薬局のみならず。患者さまのお宅で、生活に寄り添って働く薬剤師の姿をお届けします。

在宅医療のプロとして、
段階を踏んでステップアップしていける。

ーなの花薬局登戸店ならではの、在宅医療の制度はありますか?

早川:はい。「一人の患者さまに対してなるべく同じ人が対応する方が質の高い医療を提供できる」と考え、なの花薬局登戸店では患者さま一人ひとりに担当薬剤師を付けています。僕は80〜90人の患者さまを担当していて、基本的にそれぞれの患者さまを月に2回ずつ訪問しています。

ー担当はどのように決めているのでしょうか?

早川:「こういう症例の患者さまを担当したい人いますか?」と薬剤師に聞くことが多いですね。心不全の専門性を高めたい薬剤師がいたら、心不全の方を担当していただくことも。前もって患者さまの症例を学んで知識を身につけてもらった上で、僕がサポートに入りながら担当してもらうかたちをとっています。

ー患者さまは自分の症例に合った薬剤師に対応してもらえるので安心ですね。でも、学生としては「いきなり専門的な難しい業務に携わるんじゃないか?」という不安もあると思うのですが、いかがでしょうか?

早川:身構えなくても大丈夫です!確かに、在宅医療は応用力が試されるので、十分仕事に慣れてから徐々に携わっていくことになります。1年目の最初の半年くらいは外来をやっていただいて、1年目後半から徐々に訪問をスタート。最初は「足が悪くて薬を取りに行けない」という方のサポートから始まり、2年目後半くらいから薬の管理や症状が複雑な方のサポートにも入っていく、というのがモデルケースになりますね。

ーなるほど。段階を踏んで、薬剤師としてステップアップしていけるので安心ですね。

カケハシ_早川さん1.jpg

「先生、粉ではなく、錠剤で処方してください」
薬剤師だからできる貢献。

ー在宅医療の具体的な業務について知りたいたいのですが、まず依頼を受けてからの流れを教えていただけますか。

早川:はい。基本的に電話で依頼を受けるのですが、最初に患者さまの氏名、生年月日、どんな疾患やお困り事があるのか、処方箋発行機関はどこかなどの情報を収集してから、患者さま宅に訪問します。医師のみならず、訪問看護師、ケアマネージャー、ホームヘルパーとも関わり情報共有するのも大事な仕事です。難しい症例になると各医療従事者との役割分担が必要になることもあり、チームワークが試されますね。

ー薬剤師だからできた、在宅医療の患者さまをサポートした例はありますか?

早川:そうですね...。高齢のご夫婦で「なるべく家にいたい」と希望するパーキンソン病の患者さまがいました。その患者さまは胃ろう(※1)の手術をしていたため口から薬を飲めません。1日6回の投薬の際は奥様が毎回、粉薬を水で溶いて入れていました。その負担を少しでも減らすため、その薬を水に溶けやすいタイプのものに変更していただくよう医師にお願いしたんです。患者さまの状況に応じてより適切な薬を提案するのも、薬剤師の仕事だと思っています。
※1 胃に穴をあけて栄養剤などをチューブから入れる処置。

ー在宅医療において、薬剤師の存在意義は、なんだと思いますか?

早川:患者さまの希望に最大限寄り添いながら、治療の強度を高められることですね。単純に治療するだけなら入院が最も確実ですが、家で過ごしたい人を無理やり入院させては、その方のQOLが下がってしまう。在宅医療で、生活や看病のしやすさを考慮しながら、薬の知識を活用して最良の方法を模索するのは、薬剤師だからできることだと思います。

カケハシ_早川さん②.jpg

患者さまの生涯をサポートできる薬局を増やしたい。

ー早川さんが在宅医療に注力しようと思ったきっかけを教えてください。

早川:ある先生が地域のために様々な活動をしている姿を見て、「僕も薬剤師以外の医療職と連携しながら地域全体に対して医療を提供したい」と思うようになったのがきっかけです。今の店舗に来て5年。最近は地域の他職種の方々との連携も取り始めていて、いよいよ自分のやりたいことができそうだとワクワクしています。

ー地域医療に貢献したいと考えている早川さんが今後「やりたいこと」とはどんなことなのか、具体的に教えてください。

早川:はい。外来から、在宅医療、そして看取りまで、1つの薬局が患者さまの人生をサポートし続けられるのが、地域医療への貢献として理想形だと考えています。それを意識して仕事をしていたからか、ありがたいことに、市の会議で緩和ケアを担当している看護師から「なの花薬局はケアに強い」と評していただくこともできました。

ー1つの薬局が患者さまの人生をサポートし続けるのは、やはり難しいのでしょうか?

早川:「一貫したサポートをやりたいけど、やり方がわからない」と悩む薬局のお話はよく聞きます。なので、全ての薬局が外来〜在宅医療まで一貫したサポートができるように、なの花薬局のノウハウをレクチャーする活動も今後チャレンジしていきたいですね。癌治療の資格や、緩和ケアの資格の取得をして、今まで以上に地域や患者さまの役に立ちたい。やりたいことは、まだまだ沢山あります!

ー早川さんの挑戦はこれからも続きそうですね。ありがとうございました!

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