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2023.10.30

薬剤師の知識

薬剤師になってからの奨学金の返済が不安!救済制度はある?

目次

こんにちは!なの花薬局の森田です。

薬学部は私立大学だと6年間で平均1,200万円もの学費がかかるといわれます。
進学における経済的サポートの一つとして奨学金制度がありますが、「卒業後はきちんと返せるのだろうか?」と不安を感じる方もいるでしょう。

そこで今回のコラムで、薬学生の奨学金事情について解説。
薬学生はどのくらいの人が奨学金を利用し、どうやって返済しているのか、そして返済が難しくなった場合のリスクや対応などをご紹介します。

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薬学部で奨学金を借りる人の割合は?返済できない人はいる?

厚生労働省の「第12回薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会(令和4年7月13日)」資料によると、薬学部5・6年生へのアンケートで奨学金を利用している学生は805人、全体の35%でした(回答者:2,302人)。
返済総額の平均は650万円、1,000万円以上と回答した学生も143人にのぼります。

薬学部は、6年間の学費が平均1,200万円(私立大学の場合)ともいわれ、一般的な学部よりも高額です。
そのため、奨学金を借りている人も少なくありません。

多くの学生は卒業後薬剤師として就職し、働きながら奨学金を返済していきます。
奨学金は15年ほどの長期間で返済し、無利子か利子が付いてもごく低金利です。

しかし、学校を卒業したばかりの若者が背負う借金としてはかなり高額であることは間違いありません。

薬学生に限った話ではありませんが、近年では高額な奨学金の返済に困っている若者の事例もよく報道されています。


薬剤師の奨学金もある!奨学金の種類とは?

奨学金の種類としてよく利用される一般的なものは、独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)が提供している奨学金です。
返済不要の給付型奨学金と返済が必要な貸与型奨学金があり、貸与型奨学金は無利子の第一種と有利子の第二種に分かれます。

給付型奨学金

経済的理由で大学・専門学校への進学をあきらめないよう、2020年4月から始まった奨学金制度です。
返済は不要ですが学力基準と家計基準の条件が厳しいです。
進学先の区分や自宅通学か自宅外通学か、世帯収入などによっても給付額上限が異なります。

貸与型奨学金 第一種

学力基準、家計基準を満たしていると申し込みができ、無利子で奨学金を借りられます。
進学先の区分や自宅通学か自宅外通学かによって給付額上限が異なります。

条件を満たしていれば、給付型奨学金と併用して申し込むこともできます。

貸与型奨学金 第二種

学力基準や家計基準は上記の2つよりも緩やかで利用しやすい奨学金です。
利子が付き、利率は利率固定方式か利率見直し方式のどちらかを選択できます。

条件を満たしていれば、貸与型奨学金第一種と併用して申し込むこともできます。

そのほか薬局や病院を運営する企業が独自に運用している奨学金制度もあります。

薬剤師育成奨学金制度

薬学生を対象に奨学金を貸与する制度です。
卒業・国家資格合格後に運営元企業の薬局などで薬剤師として一定期間働くことで、返済が免除になるものもあります。
またIターンやUターンを目的に指定の都道府県で一定期間働くことで、返済を免除するとしている奨学金もあります。

当社グループである永冨調剤薬局が多店舗展開している大分県では、公益財団法人永冨薬学奨学財団が大分県出身の薬学部5、6年生を対象に、薬剤師国家試験合格後、大分県内所在の薬局に3年間勤務することを原則として給付型奨学金を提供しています。


薬剤師が奨学金を返済できないとどうなる?救済制度も確認

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薬剤師確保のための調査・検討事業 報告書」によると、薬剤師は卒業・就職後に平均で15~16年ほどかけ、毎月4~5万円程度の返還を続けているという調査結果に。

一般的な会社員よりも高給のイメージがある薬剤師ですが、初年度年収は300万~450万円程度といわれ、手取りを考えると月18万~28万円程度。
毎月数万円の奨学金返済は負担が重く、「想定していたよりも年収が低かった」「薬剤師を辞めてしまった」「休職することになった」などの理由から返済が困難になることもあります。

奨学金を返済できなくなった場合は、契約時に設定している連帯保証人や保証人が代わりに返済を行ったり、自己破産せざるをえないというリスクもあります。

なお、日本学生支援機構では返済が難しい貸与者に対し、月々の返済額を少なくしたり、返還期限を猶予する救済制度も用意しています。

また、就職先企業によっては給与とは別に奨学金返還のための補助金を支給する返済サポート制度も。
ただし、返済サポート制度を利用するには一定期間勤務を続けるなどの条件があることが多いので、こちらも忘れずにチェックして検討しましょう。

なの花薬局にも、奨学金の返済支援制度があります!
広域勤務(全国対象)で5年間勤務する場合、奨学金サポート制度として毎月10,000円の手当支給を行なっています。
奨学金を返済することに不安を感じている方は、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。

そのほか企業や職種によってさまざまな福利厚生も用意されているので、企業ごとにチェックしてみましょう。

薬剤師の福利厚生については「薬剤師の福利厚生はどんなものがある?職種別の特徴などもご紹介!」のコラムでも詳しくご紹介していますのであわせてご覧くださいね。


薬剤師の奨学金制度やサポート制度を活用して安心して働こう

薬学部は一般的な学部より学費が高く、そのため奨学金制度を利用する人も少なくありません。
薬剤師として働きながら返済する人がほとんどですが、月々の返済負担が重く返済に苦労している人もいます。

奨学金として一般的なのは独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)の奨学金で、返済不要の給付型と、返済必要の貸与型で無利子の第一種と有利子の第二種があります。
薬局や医療機関を運営する企業が実施する薬剤師育成奨学金制度もあり、国家試験合格後に運営元の企業で一定期間働くことで返済が免除になるものも。

また、返済が難しくなった場合の対応として日本学生支援機構では減額返還や返還期限猶予などの救済制度を定めています。
薬局などでも給与とは別に補助金を支給して奨学金の返還をサポートする制度なども整備しているので、そのような制度の活用も検討してみましょう。

なの花薬局では、薬剤師の就活に役立つ情報を随時発信しています。
薬剤師を目指す方や薬剤師の働き方について疑問がある方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!

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