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2022.11.02

薬剤師の知識

薬学部の共用試験 CBT対策や勉強方法は?出題範囲や合格率も確認!

目次

こんにちは!なの花薬局の神森です。

薬剤師になるには、6年制の薬学部または薬科大学で学ぶ必要があります。

この薬学部の過程では、4年次の冬に重要な試験を受けなければなりません。
それが、薬学共用試験です。

この薬学共用試験には、「CBT」「OSCE」という2つの試験があります。
これに合格した薬学生は、5年次の実務実習に進むことができます。

今回は薬学共用試験の中でも「CBT」に注目し、その概要や対策、勉強のポイントについて詳しく解説します。

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薬学部の共用試験「CBT」とは?出題範囲や合格率もチェック

6年制の薬学部では、5年次以降に実務実習が行われます。
この実習で、薬学生は実際の医療現場に出て「薬剤師として求められる基本的な資質」の修得を目指し、実践的な臨床対応能力を身に付けていきます。

しかし、この段階では薬学生は薬剤師資格を持っていません。

資格を持たない薬学生の医療現場での実務を許可するには、その生徒の薬学に関する知識や技能、態度が一定のレベルに達していることを事前に確認する必要があります。
この確認および保証のために行われるのが、薬学共用試験です。

「CBT」は、この薬学共用試験の1つ。
実務実習に進むためには、薬学生は「CBT」ともう1つの試験「OSCE」の両方に合格しなければなりません。

OSCEは「Objective Structured Clinical Examination(客観的臨床能力試験)」の略で、臨床に伴う技能や態度を評価する試験です。

OSCEでは技能を評価するため、試験はシミュレーションテストや実地試験などの実技方式で行われます。
OSCEの問題は大学ごとに異なり、近年の合格率は99〜100%となっています。

CBTの概要・出題範囲・合格基準は?

薬学共用試験の1つであるCBTは「Computer-Based Testing」の略で、基本的な薬学知識を問うコンピューター試験です。

受験生はパソコンから問題に解答し、その結果をコンピューターが客観的に評価して、実務実習に必要な知識や態度が一定のレベルに達しているかの判断を行います。
全部で310題の問題が出題され、解答は選択式で行います。

出題される問題は受験生ごとに異なりますが、難易度は同等になるよう調整されており、不合格時の再試験は本試験と同じ年度内の12月〜2月頃に1度だけ受けることができます。

【実施時期】
大学4年次の12月~1月のうち、在籍する大学が定めた試験日

【出題範囲】

● ゾーン1:物理系薬学(30題)・化学系薬学(35題)・生物系薬学(35題)
● ゾーン2:医療薬学[薬理・薬物治療系](60題)・医療薬学[情報系](15題)・医療薬学[薬剤系](35題)
● ゾーン3:基本事項(10題)・薬学と社会(20題)・衛生薬学(40題)・薬学臨床(30題)

【合格基準】
310題中186題(60%)以上の正解

【合格率】
98%前後


薬学部の共用試験CBT対策は?勉強方法をご紹介

CBTのための勉強については、どんな勉強をどんなタイミングで始めれば良いのか不安に思う方も多いのではないでしょうか。
CBTの出題範囲は広いので、余裕を持って効率的に対策を講じていく必要があります。

【CBT対策①】勉強のポイント

ゾーン1

物理系薬学
化学系薬学
生物系薬学

ゾーン2

医療薬学[薬理・薬物治療系]
医療薬学[情報系]
医療薬学[薬剤系]

ゾーン3

基本事項
薬学と社会
衛生薬学
薬学臨床

前述の通り、CBTの出題範囲は下記の3つのゾーンに分かれます。

ここからは薬学共用試験のCBTについて、その対策と勉強のポイントをご紹介します。

このうちのゾーン1・ゾーン2は、薬学の基礎にあたる科目。
大学1、2年次に学ぶ内容がほとんどです。

そのため、4年次になってからのCBTではこの基礎を忘れてしまっているケースも多く、これらのゾーンの平均点は伸びにくいという特徴があります。

逆を言えば、ゾーン1・ゾーン2の科目をしっかり勉強しておくことで、CBTでの高得点を目指せるということですね。

特に重点的な勉強をおすすめするのは、ゾーン2の科目について。
ゾーン2はCBTの点数底上げに適した分野であると同時に、実務でも役立つ内容で構成されています。
試験合格後の実務実習でも、その知識は活かせるでしょう。

ゾーン3は、常識的な問題が多く点数を取りやすい分野です。
多くが高い点数を取る分野でもあるため、油断はせず、しっかりと勉強しておくようにしてください。

CBTの正答率は70~80%と、難易度は高くないため、しっかり基礎知識を頭に入れておくことで合格できます。

勉強は、「テキストを読む→問題集を解く」を繰り返す方法が基本。
この流れを繰り返すことで、わからない問題を確実になくしていきましょう。

【CBT対策②】体験受験の利用

CBTには、体験受験が設定されています。
CBTの本試験を受ける前には、必ずCBTの体験受験を利用するようにしましょう。

この体験受験は、試験を受ける年の7月〜9月に実施されるもの。
体験受験を受けることは、自身の知識を確認するためだけではありません。
本試験と同じPC、ソフトウェアを使い、同じ問題数で実施されるためパソコンの操作にも慣れておくことができます。

また、薬学共用試験センターのWebサイトでは、過去に出された問題の一部公開も行われています。
正答率の高い問題と低い問題が公開されているので、こちらも本試験前に解いておくようにしましょう。

【CBT対策③】書籍や参考書の活用

CBT対策を効果的に行うには、学習に使う書籍の選定も大切です。
ここではCBT対策書籍の中からおすすめのものを、2冊ご紹介します。

『Let's CBT!CBT対策参考書 START BOOK 』Medisere

コンパクトで持ち運びに適したテキスト。
ポイントが集約されているので学習しやすく、各ゾーンを集中的に学習できます。

同シリーズの問題集『Let's CBT! CBT実践・実用問題集 START BOOK 極』との併用がおすすめです。

『コアカリ重点ポイント集』薬学ゼミナール

多くの大学で指定テキストとして活用されている定番のテキスト。

内容が充実しており、同社の『コアカリ・マスター』という問題集と併せて活用することで、より効果的なCBT対策が行えます。


薬学部の共用試験CBT対策はいつから始める?

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CBT・OSCEは、薬学生にとって非常に重要な試験です。

前述の通り合格率はかなり高いものの、万が一本試験・再試験ともに不合格になった場合には、翌年の実務実習は受けられなくなってしまいます。

では、確実な合格を目指すためには、CBT対策はいつから始めれば良いのでしょうか。

結論から言うと、CBT対策の勉強開始は早ければ早いほど良いです。

そもそもCBTの内容は薬学の基本となるものなので、基礎を固めるためにもできるだけ早い段階から日常的に勉強を続け、知識を身につけておくことが大切です。

本格的に勉強を開始するタイミングとしては、4年次の春がおすすめ。
春からであれば12月〜1月の試験に向けて十分な時間があるため、ただ内容を覚えるだけでなく、その復習や応用についても学ぶことができます。

合格率が高いからと油断する人も多いCBTですが、もしあまり勉強せずに合格しても、知識が身に付いていなくては実務実習の時に困ってしまうことも。
試験に合格するためだけではなく、実務実習を実のあるものにするためにも、試験勉強は早めに始めるようにしてくださいね!


薬学部の共用試験CBT対策は計画的に!ゾーン別の対策も

薬学生が4年次の冬に受ける薬学共用試験には、薬学の基本知識を問うCBTと臨床実技を評価するOSCEの2種があります。

5年次の医療現場での実務実習を受けるためには、薬学生はこの両方の試験に合格しなくてはなりません。

このうちCBTは、3つのゾーンから成るコンピューター試験。
効率的に試験対策を行うには、ゾーンごとに勉強の配分を調整する方法を取ることがおすすめです。
特にゾーン2は点数を上げやすい分野なので、集中的に勉強すると良いでしょう。

また、どのような試験にも言えることですが、試験対策はなるべく早く始めると安心です。
本格的な勉強は4年次の春頃から始め、余裕を持って全ての分野を網羅しておけば、落ち着いて試験に臨めるでしょう。

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